TOPレースレポート>2009.07.23~26 “コカ・コーラ ゼロ”鈴鹿8時間耐久ロードレース 第32回大会

“コカ・コーラ ゼロ”鈴鹿8時間耐久ロードレース 第32回大会


転倒者続出の豪雨や想定外のピットインといった
不安定な状況の中で、出口/寺本ペアは存在感を
魅せる!

鈴鹿サーキット(5.821km)                 各日来場者数
7/23(木) 特別スポーツ走行&フリー走行           9,000人
7/24(金) 計時予選                       12,500人
7/25(土) 8耐スペシャルステージ「トップ10トライアル」   28,000人
7/26(日) 決勝レース                       54,000人


いつもの様な照りつける太陽や夏らしい暑さの中とは違い、垂れ込めた雲の下で梅雨明けを迎えないまま今年の8耐が始まった。レースウィーク中の予報でも雨の表示が目立つが、参加するライダー、チーム、関係者そして多くの観客の人々が8時間後のゴールを目指し、ゴールの感動を共有する為に鈴鹿サーキットの8時間耐久レースに集まる。

PLOT FARO PANTHERAは前哨戦の300km耐久を6位で終えた直後から、8耐の目標を表彰台に定めてテストを行ってきた。スタッフはライダーの求めるマシンに近づけようと最大限努力し、ライダーも完成度を高めようと走行して情報を伝える。同じ目標を共有している事で一体感も強まって改良も進みレベルアップした状態で本番に臨むことが出来た。

公式予選1回目
天候:曇り コースコンディション:ドライ
まずは第1ライダーの出口選手が走行を開始、抜群の集中力で3周目早々に2'10"011を刻む。ピットに戻ってきた本人は9秒台に入れなかった事を悔しそうにしていたが、順位は4番手となる。
続いて寺本選手がアタックを開始、出口選手が使用したままのタイヤで2'11"936がベストの第2ライダー7番手。

公式予選2回目
天候:曇り コースコンディション:ドライ
少し天気もよくなった2回目の予選で、第1ライダーの出口選手のベストは2'10"369と1回目を僅かに下回るが翌日の「トップ10トライアル」を見据え無理なアタックは控えた。
第2ライダー寺本選手、今回はNEWタイヤを使用し、鋭い走行を見せて2'11"478のタイムで1回目よりタイムアップを果たすが勢いあまってオーバーランからグラベルで転倒をしてしまう。幸い怪我もマシンのダメージもほぼ無く、第2ライダーの総合順位としては7位をキープした。

予選総合結果:4位
ベストラップ:2'10"011 出口選手/予選1回目
翌日の「トップ10トライアル」に出場を決める。

8耐スペシャルステージ「トップ10トライアル」
天候:曇り コースコンディション:ウエット/ドライ
予選10位までのチームの第1、第2ライダーが1周のみのタイムアタックを行う。専用のステージからスタートし、お気に入りの音楽と共にアタックを開始してサーキットの全ての人の注目を集めてライダーは走行する。直前のフリー走行の雨で路面は少し濡れているが空は明るくなっていた。
先陣は寺本選手、東コースを早いタイムで通過するが西コースでややロスしてしまい2'11"770。
次に出口選手は8秒台も狙うつもりで力溢れる走りを見せ各コーナーをクリアしてゆくがスプーンカーブ立ち上がりでは少しコースオフしてしまいタイムは2'11"375と両ライダーとも昨日の予選タイムからは落として決勝は7番手からのスタートとなった。やはり僅か1周のアタックでは微妙に濡れた路面でのコントロールが難しく100%の実力を出し切れずに終わる。

決勝
天候:曇り時々雨 コースコンディション:ドライ/ウエット

朝のウォームアップを終えると緊張感は高まり、慌しくスタートの準備が始まる。決勝のサイティングラップを終えたマシンが続々とグリッドに整列し出す。セレモニーの間、耐久恒例のルマン式スタートに備えてマシンとはコースを挟んだ反対側でライダーは待機しながら、観客、関係者と言葉をかわす。和やかに見える光景にもサーキット全体にどこか緊張感を感じる。ウォームアップラップ開始が近づきスタートライダーの出口選手と寺本選手は握手を交わす。2周のウォームアップラップを終え、グリッドに付くと間もなくスタートのカウントダウン、午前11時30分一斉にライダーはマシンに駆け寄りエンジンを始動させ1コーナーへと向かう中、出口選手は上手くスタートし7番手のグリッドよりも前に出る。開始早々の2週目に波乱は起こる。優勝候補#1秋吉選手がS字コーナーで転倒、代わってトップ争いをしていた#634山口選手も15周目に他車の影響で転倒と有力チームが相次いで順位を下げるが、出口選手はベストラップ2'11"545を記録して3番手で走行した後、寺本選手へ最初の交代を行う


代わった寺本選手はベテランらしく2分12秒から14秒のコンスタントなラップを刻んでポジションをキープして再び出口選手に交代。タイヤはスリックでコースイン、徐々に降りだした雨でタイムは下がったものの巧みなコントロールで2番手に浮上する。しかし後方から驚きのペースで周回してきた#5武石選手に先行を許してしまう。スタートから約3時間のところで強烈な雨となり予定よりも早く出口選手はピットインして、寺本選手がレインタイヤでコースインする。ゲリラ豪雨の様な突然の激しい雨に転倒者が多く出た為、数周にわたりセーフティーカーが介入する。ピットインとセーフティーカーにより一時は4位へと下がるが、寺本選手はコースクリアとともに一気にペースアップして#2高橋選手をかわし3位に上がると前を行く#5井筒選手へも猛然と迫り、87周目1コーナー手前で2位を奪い取る。雨は上がったが濡れた路面を水しぶきを上げながらのこの走行は圧巻に映った。
スタートから約半分を消化する頃には路面も乾き、出口選手がスリックタイヤで3度目のコースインをする。トップの#12とスズキGSX-Rがワン、ツー状態の2位で周回を重ねるていると、またしても空から雨が落ち始める。


まもなく激しい雨になりレインタイヤへの交換と共にライダーも寺本選手にチェンジすると、ホームストレート上が川のような状況になるほどの激しい雨が降り、再びセーフティーカーが入る。辺りは暗く、いつもより早い16時50分にライトオンの指示も出た。雨はひどく降り続けセーフティーカーが約30分も先導走行する。レース再開、コースクリアとなった矢先にもホームストレートで多重転倒が発生、すぐさまセーフティーカーがコースに戻る。その後、雨は一度弱くなったものの6時頃にまた激しくなり今日4度目のセーフティーカーが入った。これだけの厳しい状況を寺本選手は90分以上冷静に走り抜き、3位で出口選手に最後の交代。
残り1時間を託された出口選手は、不自然な程ペースが上がらず4位のライダーが徐々に近付いてくる。全てのスタッフがモニターに注目していると残り30分で急遽ピットイン、車体の不安定さを訴えるが短時間の確認で原因はすぐには見つからない。残り時間が僅かな事から出口選手はそのまま再度コースイン、コーナーでアクセルの開けられない不安定なマシンを必死でゴールへと走らせる。後に判明したトラブルの原因は異物を踏んだ事でリアタイヤがパンクし少しずつエアが抜けていたものだった。その状態で濡れた路面を走りぬいた出口選手は5位でチェッカーフラッグを受け、過去最高のリザルトを獲得した。念願の表彰台まであと少し及ばなかったが、荒れたコンディションの中でライダーとチームの存在感を魅せる内容となった。

ライダー、チームへのたくさんのご支援、ご協力
本当にありがとうございました。応援いただけたからこそ獲得できた結果です。心からお礼申し上げます。

#48 PLOT FARO PANTHERA(プロト ファロー パンテーラ)
       ライダー:出口 修/寺本幸司
       マシン:SUZUKI GSX-R1000


決勝レース結果 5位入賞/決勝出走台数58台 完走47台

出口選手コメント
先ずは8耐で応援いただいた皆様、本当に有難う御座いました。
レースも残り30分の所まで、この手にあった表彰台が思わぬ原因で指の隙間からこぼれ落ちてしまいました。異常を感じて緊急ピットインした後、そのままコース復帰すると周を重ねるたびに症状が悪化していき、ゴールまでの残り3周は、とても長く感じましたが皆様のおかげで走り切る事が出来ました。全力で表彰台を狙ってやって来たので5位の結果は悔しいです。今年の8耐には、これまでに無い集中力と思いを持って臨み、チームも寺本選手もその思いに応えて1ヶ月半でマシンのポテンシャルやコンビネーションをぐっと引き上げてくれました。レースに向けて計画通りに準備が進んでいた時間は、僕の経験の中で1番内容の濃い充実したものでした。目指す目標に向け、全力投球してきた姿勢とプロセスという素晴らしい経験を大事にして今後も頑張って行こうと思います。応援宜しくお願い致します。
改めまして、スポンサー様はじめ、ファンの皆様、チームスタッフの皆様、そして寺本選手、本当に有難う御座いました。

  寺本選手コメント
今回の8耐はベストリザルトの5位でゴール出来ましたが、表彰台に後一歩だった悔しさの方が少し大きく感じます。
しかし、緊急ピットインの後、ストレート以外ずっと暴れるマシンをよく出口選手はゴールまで走らせたと思います。ラスト30分の出口選手の走行をピットで見ていた時はとてもドキドキしました。出口選手の頑張りはもちろん、応援してくれた皆さん、全ての関係者の方々、チームスタッフのおかげでゴールまで辿り着くことが出来たと思います。振り返ってみると、スタートからゴールまでずっとドキドキしていた、こんな8耐は初めてでした。
出口選手とのライダーの相性も本当に良く、チームも頑張ってくれて、また同じライダー、チームでチャレンジしたいと思えるレースでした。
皆さん、本当にありがとうございました。全日本後半戦でも頑張りますので応援宜しくお願いします。
 

前のページへ戻る このページのトップへ